VAIO S11とVAIO S13を徹底比較【使用感レビュー編】
お店にいらっしゃった方から「VAIO S11とVAIO S13どっちが良いのか?」という趣旨の質問をよく聞かれます。
そういうときは、まずは用途を聞きます。用途に応じてどちらをオススメするか変わってくるからです。
VAIO S11とVAIO S13はそれぞれ特徴があり、得意な分野、不得意な分野が分かれています。
今回は、そんなVAIO S11とVAIO S13の比較と、実際の使用感をレビューしていきます。
スペック比較はこちら。
目次
本体の大きさや質量から選ぶならVAIO S11
VAIO S11とVAIO S13の最大の違いは本体の大きさです。
VAIO S11は軽さと小ささを追求したモデルです。
持ち運ぶときはもちろん、作業時もコンパクトになっています。
VAIO S11のほうが一回り小さいですね。
VAIO S13はA4よりもすこしだけ大きいサイズです。
VAIO S11はA4サイズ以下です。
重さについて
VAIO S11とVAIO S13の重さを一覧にしました。
機種 | 重量 |
---|---|
VAIO S11 | 約0.92~0.94kg |
VAIO S13(タッチパネル無) | 約1.06kg |
VAIO S13(タッチパネル搭載) | 約1.19kg |
タッチパネルがあると、ディスプレイにタッチセンサーの層を増やさないといけないので、重さが少し増えてしまいます。
重さについては、他社のパソコンと比べてすごい軽いということはなく、少し軽い部類に入るくらいです。
ただ、以前の業界最軽量をうたっていたVAIO Pro11/13シリーズと比べると、VAIO S11やVAIO S13のほうが丈夫さや剛性が高くなっている印象です。
VAIO S11はガラス繊維入りの強化樹脂が本体のベースになっているので、以前と比べて少し重くなりましたが、引き換えに剛性を手に入れたことになります。
キーボードが広々としていて使いやすいVAIO S13
実はこのサイトの記事はVAIO S13を使って書いています。
5月ごろからずっとVAIO S13を使ってきて感じるのは、キーボードの操作性やディスプレイの視認性が文章を作成するのに本当にちょうど良いということです。
特に文章作成という面でVAIO S11と比較すると、VAIO S13の使いやすさは強く感じます。
VAIO S11のキーボードに手を置いてみました。
線で囲ってみるとこんなイメージです。
身長170cm(あくまで目安(笑))の筆者の手だと、写真のように親指・人差し指あたりが狭く感じます。
VAIO S13で同じような写真を撮ってみました。
VAIO S11と比べて、広さが全然違うのが分かっていただけるでしょうか?
VAIO S13のキーボードはこだわりポイントのひとつです。
キーを打ったときの音を分析して、ノイズを低減するように部品を加工するなど、心地よい打鍵音が追求されています!
現在のビジネス向けのVAIOの開発姿勢から感じるのは、「思考を邪魔するものを排除する」ということです。
CPUなどのスペックの高さから豊富な拡張端子類、ボディの剛性の高さ、キーボードの打ちやすさ、そして打鍵音まで。
使用者の思考のリソースを、目の前の作業に最大限使えるように考えられているわけです。
若干話がそれてしまいましたが、VAIO S11は、本体の大きさの問題から長時間文章を打つといった作業にはあまり向いていません(11インチのモバイルノートなので仕方がないところです。)
出先で長めの文章を書いたりすることがある場合は、VAIO S13のほうがオススメです。
持ち運ぶ時に傷がつきにくいのは?
VAIO S11とVAIO S13はどちらも持ち運びしやすい機種です。
よく持ち運ぶ機種で気になるのは、使っているうちに自然についてしまう傷や汚れですよね?
VAIO S11とVAIO S13のパームレスト部は対照的な仕様になっています。
VAIO S11のパームレストは、天板などと同じくガラス繊維が入った強化樹脂の素材が使用され、マットで傷がつきにくい素材です。
VAIO S13はヘアライン加工されたアルミ素材です。パームレストに手を置いたときに、アルミの心地よい冷たさを感じる事ができます。
VAIO S11とVAIO S13を持ち運んだ場合、傷がつきやすいのはVAIO S13のように思います。
VAIO S11は全体がガラス繊維が入った強化樹脂の素材のため、傷がつきにくいのと、傷がついたとしても目立たない印象です。
少し語弊があるかもしれませんが、VAIO S11はパソコンの傷などをあまり気にしない人、またはいちいち気にしていられない現場で使用する人向けです。
VAIO S13も傷がつきにくいと思いますが、VAIO S11のほうが強い印象を受けます。
VAIO S11とVAIO S13の使用感について
VAIO S11の使用感
VAIO S11のキーボード
VAIO S11は11インチのモバイルノートということもあり、キーボードが少し小さいです。
キーとキーの距離のことをキーピッチと言いますが、約17mmです。ちなみに標準的なキーボードは約19mm。
たった2mmの差と思うかもしれませんが、左手の小指から右手の小指の間にある10個のキーで2cm違います。
慣れの問題もあると思いますが、デスクトップなどと使い分ける場合には、VAIO S11のキーボードは少し打ちづらいかもしれません。
ただ、普通のキーボードが少し大きく感じるという女性の方には丁度良いかもしれません。
VAIO S11のタッチパッド
タッチパッドは手の母指球が触れないギリギリの大きさになっています。
なので、11インチモバイルノートでも、しっかりとしたタッチパッドの面積を確保しています。
タイピング時に手がタッチパッドに触れてしまうと誤入力のもとになりますが、VAIO S11ではそういった誤入力を防ぐ、誤タッチ防止機能がついているのがうれしいところです。
VAIO S11のタッチパッドは1枚の板ですが、しっかり硬めの素材が使用されていて、クリックした際にたわむことなくクリックできます。
タッチパッドの素材なのか、タッチパッドの後ろのバネ(?)の違いかはわかりませんが、以前のVAIO Pro 11/13シリーズよりもクリックの感触は良いと思います。
VAIO Zシリーズのタッチパッドの感触と似ています。
VAIO S11のディスプレイ
VAIO S11は車内や机のない場所での作業がしやすいように考えられています。
机がないときに、ももの上に置いて作業することがありますよね?
ディスプレイの開く角度が浅いと見づらかったりします。
VAIO S11は約145度まで開きます。
なので、ももの上に置いたVAIO S11のディスプレイを見やすい角度に調整できます。
液晶表面は低反射コート(ノングレア加工)となっているので、映り込みは抑えられています。
VAIO S13の使用感
VAIO S13のキーボード
VAIO S13のキーボードは長時間使用も念頭においた設計になっています。
それぞれのキーには防汚コーティングが施されていて、指紋も付きにくく、皮脂油によるてかりを防いでくれます。
文字をたくさん打つパソコンのキーボードはどうしても手垢で汚れがちになったりするので気遣いがうれしいですね。
少し汚れていると、ちょっと気になったりして、ほんの一瞬作業や思考が止まったりすることはあると思いますが、
VAIOの開発理念から考えると、キーの汚れで作業を止めてしまうということも避けたいという気持ちがあるのだと思います。
キーボードの基本設計部分であるキーピッチ(キーとキーの距離)やキーストローク(キーの沈む深さ)、キーの打鍵音、パームレストの角度など、文字を快適に打つための事が考えられています。
VAIO S13のタッチパッド
タッチパッドは左クリックと右クリックが用意されています。
確実に右クリックと左クリックが可能です。
右クリックと左クリックが別で用意されていることで、左クリックしたと思ったのに、右クリックしていて作業が止まるということも減ると思います。
個人的にはVAIO S11のように1枚のタッチパッドのほうが使いやすいと思いますが、ここは好みの問題ですね。
VAIO S13のタッチパッドもVAIO S11と同じように、誤タッチ防止機能が搭載されています。
VAIO S13のディスプレイ
VAIO S13には2種類のディスプレイがあります。
タッチパネルを搭載するかどうかで決まります。
タッチパネル有の場合、タッチの精度の関係上、ノングレア加工(映り込みにくくなる)が出来なくなってしまいます。
光沢液晶のため画面の表示は綺麗です。一方、結構映り込みもあります。
タッチパネル無しの場合、ディスプレイはノングレア加工となります。
表面に光を拡散する加工をしているので、映り込みが抑えられています。
バッテリーの持続時間比較
実際に実機で起動して計測していますが、基準や方法はふんわりしてます!
開くファイルサイズや、その他タスクの状況により変動すると思うので、あくまで参考程度にしてください。
今回の「リアルな作業環境」を想定した(というか作業のついでに行った(笑))比較実験の結果は、VAIO S11のほうが優秀な結果となりました。
ちなみにカタログの公称値はこちらです。
VAIO S11 | 11.0~15.2時間 | VAIO S11のスペック表 |
VAIO S13 | 8.2~10.5時間 | VAIO S13のスペック表 |
カタログの数字からも、今回の実験からもVAIO S11のほうがバッテリーの持ちが良いです。
S13のバッテリーについての記事あります。
VAIO S13搭載バッテリーを実際体感!バッテリー長持ちの秘密とは?!
VAIO S11とVAIO S13。簡単な選び方チェックリスト
「VAIO S11とVAIO S13でまだ迷っている」「どっちを選んだら良いの?」という方のために、ビジネスの現場を想定したチェックリストを作ってみました。
VAIO S11とVAIO S13のチェックリストがあります。
VAIO S11のチェックリスト
- 駐車中など車内で使う
- 作業する場所に必ずしも机といすがあるとは限らない
- 出先では確認もしくは簡単な修正、編集ができればよい
- デスクトップもしくは他のノートパソコンとの併用を考えている
- 工事現場などで使う
VAIO S13チェックリスト
- メインPCとして考えている
- カフェやホテル、自宅、オフィスなどイスと机がある場所で作業する
- プログラミングや文章の作成など長時間キーボードを使用する
- 画面は大きいほうが良い
- タッチパネルがあると便利かもしれない(例えば写真などにペンで書きこんで修正の指示を出すなど)
どちらに多くチェックが入りましたか?
当てはまるほうが多いほうがオススメ機種になります。
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台数限定モデルが発売
2017年1月31日から「VAIO Z 勝色特別仕様」「VAIO S13 オーナメント仕様」が台数限定で発売されました。
VAIO S11は2017年9月に新モデル(2017年秋モデル)が発表されました。これまでのS11を強化し「新たなLTE」を搭載した話題のモデルになっています。最新モデルはソニーストアで販売中。
2017/02/06
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