VAIO Z Canvas ソニーストア販売終了!後継モデルは発売されるのか?
2016年12月26日、とうとうソニーストアで「VAIO Z Canvas」の販売が終了しました。
11月初旬頃から、オーダーメードパーツの入荷未定状態になり、12月初旬頃に「2016年12月26日 販売終了予定」の告知が入っていました。
分かっていながらも、いざその日が訪れると少し寂しさも感じています。
最近では多くなったいわゆる「ペンタブ型」であったVAIO Z Canvas。
VAIOの中では性能面や操作面においても唯一無二のモデルであったことが言えると思います。
今回は、きっと後継モデルが出てくるであろうと信じて、その後継モデル予想を個人的な観点で記事を書いています。
参考程度にご覧ください。
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VAIO 次期モデルの発表時期について予想してみた! 【2016年12月ver】
VAIO Z Canvasの後継モデルの発売時期や搭載スペックの予想を行っていきます。
また過去のデータからも情報を収集していきます。
目次
VAIO Z Canvasの歴史を知る
VAIO Z Canvasの前身は、「VAIO Tap11」になります。
2013年秋冬モデル・2014年春モデルと過去発売されていました。
VAIO Tap11はVAIO初のピュアタブレットPCとしての位置づけで新たに登場したモデルで、11.6インチワイド画面を搭載したタブレットとワイヤレスキーボードを使ったパソコンの操作性も両立し、話題になりました。
2シーズンの発売の中で、Windows8.1への対応や4G LTEを搭載したりとより使いやすい改良も行なわれていました。
ちなみに、VAIO Tap11はまだSONY製の「VAIO」です。
そして、SONYからVAIO(株)へ分社したのちにVAIO Tap11の後継モデルとして「VAIO Z Canvas」が2015年夏モデルとして発売されました。
以前のVAIO Tap11に大きく変更を加えて、VAIO(株)になってから大々的に発売されました。
別名:「クリエイター向けのモンスタータブレットPC」
クリエイター向けということで、使いやすさ向上と機能性の大幅な向上が施されました。
前作から約1年3カ月ぶりに出る新作のスペックに衝撃を受けました。
変更点は詳しく後述していきますのでそちらを参考にしてください。
登場は2015年夏モデルとして2015年5月に発売を開始して、2015年秋冬モデルではOSがWindows8.1からWindows10へ切り替えられました。
ちなみにVAIO Z Canvasの名の由来はVAIO Zと一緒に正式発表されたところから、Zの名を付けられたと思います。
開発段階での名は「VAIO Prototype Tablet PC」として公開されていました。
VAIO Tap11からVAIO Z Canvasで進化した部分
モデル名 (型番) |
VAIO Z Canvas (VJZ12A1) |
VAIO Tap11 (SVT1121A1J) |
OS | ・Windows10 Pro 64bit ・Windows 8.1 Pro Update 64bit |
・Windows 8 Pro 64bit ・Windows 8 64bit |
CPU | ・Core i7-4770HQ (2.20GHz/ブースト時3.40GHz) |
・Core i7-4610Y (1.70GHz/ブースト時2.90GHz) ・Core i5-4210Y ・Core i3-4020Y(1.50GHz) ・Pentium 3560Y(1.20GHz) |
タッチパネル機能 | 搭載 | 搭載 |
ディスプレイ | 12.3型スクエア(3:2) 解像度:WQXGA+ 2560x1704 |
11.6型ワイド(16:9) 解像度:Full HD 1920×1080 |
メモリー | ・16GB ・8GB |
・4GB ・2GB |
ストレージ | ・第二世代ハイスピードSSD 1TB(512GBx2) PCI Express x4(32Gb/s) ・第二世代ハイスピードSSD 512GBx1 ・SSD 256GBx1 |
・SSD 512GB(512GB×1) Serial ATA(6Gb/s) ・SSD 256GB(256GB×1) ・SSD 128GB(128GB×1) |
両者のスペックをまとめてみました。
VAIO Tap11からVAIO Z Canvasで変更された点は多くあって根本的な使い方においての変更点も見られます。
CPUの進化
最初は、「CPUについて」です。
CPUは世代によって基本性能を大きく変える要因にもなります。
CPUの品番に注目してみると、VAIO Z Canvasの搭載できるCPUの4ケタ数字の後に「HQ」と付いています。
Tap11の搭載CPUの4ケタ数字の後には「Y」と付いています。
これはCPUの世代におけるラインナップになっていて、スペックに応じたアルファベットが振り分けられています。
登場年 | TICK-TOCK | プロセスルール | 世代 | マイクロアーキテクチャー |
---|---|---|---|---|
~2010年 | TICK | 45nm,32nm | 第1世代 | Nehalem |
2011年1月ごろ | TOCK | 32nm | 第2世代 | Sandy Bridge |
2012年4月ごろ | TICK | 22nm | 第3世代 | Ivy Bridge |
2013年6月ごろ | TOCK | 22nm | 第4世代 | Haswell |
2015年1月ごろ | TICK | 14nm | 第5世代 | Broadwell |
2015年9月ごろ | TOCK | 14nm | 第6世代 | Skylake |
2016年8月ごろ(*1) | TOCK | 14nm | 第7世代 | Kaby Lake |
2017年年末(?) | TICK | 10nm | 第8世代 | Cannonlake |
(*1)Uプロセッサー(超低消費電力版),Yプロセッサー(極低消費電力版)のみ。デスクトップ向けなどは2017年1月発表予定とのこと。
上のIntel Core iシリーズの開発スケジュールからTap11は第4世代Core Yシリーズということになります。
そして、VAIO Z Canvasも実は同じ第4世代Core HQシリーズになるのです。
VAIO Z Canvasの場合は発売時期で見ると、第5世代の「Broadwell」かと思ってしまいがちですが、実は第4世代の「Haswell」でした。
その中で、「HQ」と「Y」について説明していくと「HQ」は”ハイパフォーマンス・グラフィックス・クアッドコア”という意味で、4コアのCPU機能と性能の高いグラフィックスを搭載したポジションということです。
モバイル向けのCPUですが、ハイスペックのモデルに搭載されるCPUです。
一方の「Y」に関しては、極低消費電力タイプのCPUで、モバイル中のモバイルPCに搭載されるCPUになっていました。
Tap11の場合はモバイルに意識したCPUを搭載していたが、VAIO Z Canvasではより良い性能を求めたCPUが搭載されるようになりました。
後継モデルが出るとするならば、Tap11からVAIO Z Canvasまでの登場期間が空いているところから考えて、今後も同じ期間が空いて「第8世代 Cannonlake」が搭載される可能性もあります。
インテルのCPU開発において詳しくは以下のページにまとめてあります。
ディスプレイ・アスペクト比の変化
Tap11では、11.6型のワイド画面(16:9)が採用されていました。
VAIO Z Canvasでは、そのディスプレイから一新して、12.3型のスクエア画面(3:2)に変化しました。
これはTap11がタブレットとしてのエンタメコンテンツへの対応などで採用されていたと考えられて、VAIO Z Canvasにおいては、タッチペンを活用した「物を描く」部分に特化させようとした狙いの違いだと考えます。
16:9のワイド画面をあえて3:2の正方形に近づけることで、手の動作を少なくできるとも考えられます。
ちなみに3:2比率の画面を他に採用しているパソコンでは、Surface Bookなどが挙げられます。
またTap11のフルHD解像度(1920×1080)よりもさらに細かく情報量を扱えるWQXGA+(2560x1704)をVAIO Z Canvasに搭載させることで、直接的に操作するときの使い心地も向上させたと思います。
WQXGA+の解像度は最大で2880x1800までとされていて、VAIO Z Canvassは規格の中では少しだけpx数が少ないタイプになっていました。
一つ下の解像度は3Kの(2560 x 1620)なので、3Kよりも少しだけ縦のpx数が多い情報量を扱えるハイスペックディスプレイでした。
WQXGA+の次に解像度が高い規格は「4K(3840x2160)」です。
なので最近の市場では、4Kディスプレイを搭載したパソコンも登場しています。
ディスプレイの個人予想は、後継モデルが出るとすれば「4Kディスプレイ」を搭載して出てきてもおかしくないと思います。
間違いなく期待値は高いはずです。
ちなみに、解像度4K以降のアスペクト比はすべて「16:9」になっています。
メモリーの増量とストレージ性能の進化
CPUやディスプレイがよりよい物が搭載されてきたので、もちろんメモリーの増量やストレージの進化も行われました。
メモリーはTap11の場合、4GB or 2GBだったので今考えると少しだけ心もとない仕様でした。
VAIO Z Canvasの16GB or 8GBは、モンスタータブレットPCと謳っているなら当たり前の容量です。
あとストレージは、大きく進化しています。
Tap11の場合は、最大容量が512GBまでの「SATA接続」しかラインナップにありませんでした。
VAIO Z Canvasになって「PCIe接続」の第二世代ハイスピードSSDが選択できるようになって、アクセス速度は約3.7倍も上昇させました。
容量も1TBまで増量して、タブレットとしての意識を持ちつつ基本的にはクリエイトに必要なポイントを当時極限まで高めたVAIOでした。
現行の一代目VAIO Zと同時期に登場したこともあって、スペックにおいてはVAIO Zと通ずる部分が多かった印象でした。
もし、後継モデルが出るとするなら2016年秋にVAIO Zへ搭載できるようになった「第三世代ハイスピードプロSSD」は搭載してくるはずです。
第三世代ハイスピードプロSSDにおいて詳しくは以下のページにまとめてあります。
過去のデータから後継モデル発売時期の予想
冒頭でVAIO Z Canvasの歴史を記述しましたが、もう少し情報を分かりやすくするために、時系列にしてみました。
VAIO Tap11登場~VAIO Z Canvas 発売終了までの時系列
時系列から有りえそうなことを予想していくと、まずは発表時期についてです。
最初のTap11が登場したのが2013年11月です。
約3か月後にOSの変更とLTEに対応したモデルを新規追加を行っています。
そして、次のVAIO Z Canvasが新登場するまでの間にSONYからVAIO(株)へ分社はあったものの、VAIO Z Canvasの登場まで約1年3カ月の期間が空いてしまってます。
その後はWindows10の登場によって搭載したモデルへ変更後は特に変わる事がなく販売終了になってしまいました。
なので、期間で見るなら後継モデルが出るとして、長くて2018年2月~3月に登場か、2017年の夏モデルから冬モデルあたりが怪しくなってきます。
これがVAIO Z Canvasの後継モデル(予想)
VAIO Tap11からVAIO Z Canvasへの進化したポイントや発売した傾向から考えたVAIO Z Canvasの後継モデル(予想)がコレです。
発売日 | 2017年末ごろ |
モデル名 | VAIO Z Canvas |
OS | Windows10 Pro 64bit |
CPU | 第8世代 Cannonlakeの4コアCPU |
タッチパネル機能 | 搭載 |
ディスプレイ | 13.3型ワイド(16:9) 解像度:4K 3840x2160 |
メモリー | 16GBのみ |
ストレージ | ・第三世代ハイスピードプロSSD 1TB(512GBx2) PCI Express x4(32Gb/s) ・第三世代ハイスピードプロSSD 512GBx1 ・第三世代ハイスピードプロSSD 256GBx1 |
OSに関してはまだ1年程度では、変わることはないと思います。
CPUの願望では、第8世代Cannonlakeの4コアCPU搭載されてほしいと感じています。
時期によっては、第7世代kaby Lakeの可能性のほうが高い気がしますが。
ディスプレイは超強化してくると予想します。
VAIO初の4Kディスプレイを搭載して、画面を12.3インチから13.3インチへインチアップし、ワイド画面へ変更すると予想します。
ストレージには、現在VAIO Zに搭載可能の「第三世代ハイスピードプロSSD」をラインナップして、極限までハイスペックにしていくると思います。
一つ考えられる懸念材料としては、VAIO Zがこれぐらいのスペックで登場してVAIO Z Canvasの後継モデルは出ないという考え方もできてしまえます。
さらには、名前を変えて新モデルとして出るかもしれません。
VAIO Z Canvasに関わらずに他VAIOの新モデル発表も気になるところですから、今後が楽しみです。
2017/02/14