「VAIO S11」2015年冬モデル!買いたい人が最後に見るレビュー【2015年12月発売モデル】
2015年12月に発売された2015年冬モデルVAIO S11(VJS1111)のレビュー記事です。
VAIO S11は、11.6インチと小型で持ち運びやすいモバイルノートになっています。
小型のモバイルノートということで、気になる使い勝手やバッテリーの持ちなどを中心に、スペックなどを見ていきましょう!
VAIO S11使用のメリットやデメリット、使用感はもちろん、購入時のカスタマイズのポイントなどをなるだけわかりやすく紹介できるように意識しています。
目次
VAIO S11の主な特徴
- コンパクトで持ち運びに便利
- LTE搭載モデルを選べば外出先でのインターネット接続の手間がなくなる
- 基本スペックが高く、外出先でもしっかり作業できる
- 軽さと堅牢性・頑丈さの両立
もちろん、他にもポイントはありますが、だいたいこの4つがVAIO S11の大きな特徴になります。
「時々持ち運ぶ」または「外出先で文章をがっつり書く」といったイメージならVAIO S13を検討されたほうが良いです。
サイズはA4パンフレットよりコンパクト
右がVAIO S11のブラックです。
左がA4サイズのVAIO S13のパンフレットです。
VAIO S11は持ち運びをメインに考えて作られたパソコンです。
VAIOの基本思想に加えて、持ち運びやすさや、万が一のときの堅牢性を意識してVAIO S11は設計されています。
VAIO S13のパンフレット(A4)の上にVAIO S11を重ねた写真です。
VAIO S11の縦横サイズは、VAIOのパンフレット(A4)よりも小さいです。
A4サイズ以下の大きさなので、ビジネスバッグなどに収納しやすく、出し入れもひっかかったりといったことがないので楽です。
また、新幹線のテーブルに収まるサイズになっているので、テーブルからはみ出て、がたついてしまい、作業がしづらいというようなことはありません。
VAIO S11の厚みは、16.4~19.1(mm)となっています。
タバコとほぼ同じ厚みです。
他に同じような厚さのものを探したところ200ページくらいの単行本より少し薄かったです。
外形寸法(mm) | 約 幅284.0 x 高さ16.4~19.1 x 奥行190.4 |
本体質量(g) | 約920~940 |
高さ(厚み)が16.4~19.1となっているのは、手前が一番薄く、奥が2、3mm厚くなっているからです。
本体質量は選択するパーツによって変動するため、約920~940gという風に範囲で表記されています。
- VAIO S11は持ち運びを意識して作られた
- サイズはA4より小さくB5より大きい
- 厚みは本やタバコの箱と同じくらい
手で持ち運ぶ際は、天板のVAIOロゴを意識して持ち運びましょう!(笑)
実際に新幹線のテーブルに置いてみました
前方が席ではない場合は、左右前後かなり余裕があります。
飲み物を置いていたとしても、広く角度をつけてディスプレイを使うことができます。
前方が席の場合は、テーブルは小さくなってしまいますが、それでもVAIO S11にとっては十分なスペースです。
先頭と比べてテーブルが小さくなっても、スマホや小物を置くスペースはあります。
13インチのノートパソコンでは、飲み物と共存を考えると左から本体が飛びでてしまう場合があります。
VAIO S11のサイズでは、そのことも解消されています。
狭いテーブルの中で仕事をするのに使ったり、移動中に映画等の動画配信サービスを利用して暇をつぶすにもVAIO S11は最適なサイズでした。
本体の重さが1kgを切る約920g~940gということで、カバンからの出し入れでは座席に座りながらスムーズに行うことができました。
サイズ・重さだけではなく、新幹線で使う上での細かい気遣いもVAIO S11には施されています。
タイピング音の軽減
動画で言っているように、新幹線内でのタイピング音は気になりますよね。
VAIO S11にはVAIO Zに採用されている「静寂キーボード」を搭載しています。
周囲へのカチャカチャ音を気にさせないことと、自分自身も作業に没頭することを両立している性能です。
まさに新幹線のように人が集まる場所ではド適正なノートPCに仕上がっていると思います。
11インチのノートパソコンでは最高クラスのスペックを選択可能
現在のVAIOの基本的な設計思想は「快」です。
「快速」な動作で「快適」に作業し「快心」の仕事をサポートする道具(これは今勝手に作りました)。
思考や作業を邪魔しない、そんな「快」を実現するために重要な要素のひとつがスペックです。
基本的にはCPUとストレージ、メモリーがだいたいのスペックを決定します。
VAIO S11は、11インチサイズでは最高クラスのスペックを選択できる機種になっています。
第2世代ハイスピードSSDが選択できる
データを保管しておくストレージには、第2世代ハイスピードSSDを選択できます。
今、HDD(ハードディスクドライブ)のパソコンを使っている場合は、次買い替えるときは、ぜひSSDのパソコンを検討してみてください。
速さに感動します。自分は4年前に感動しました(笑)
HDDのパソコンから替えたときに、感動するような速さのSSDよりもさらに約4倍速いのが第2世代ハイスピードSSDです!
長期で連載しているアクション漫画で登場する敵の強さみたいな感じですが、現時点では、第2世代ハイスピードSSDは最速級です。
CPUも11インチクラスでは第6世代Core i7を選択可能
VAIO S11に搭載するCPUは最新の第6世代Intel Coreプロセッサーから選択します。
11インチクラスのパソコンに搭載されているCPUの中では最上位クラスのCPUになります。
コラム1.パソコン本体の大きさとスペックの関係
VAIO S11に搭載できるCPUは、11インチクラスのパソコンに搭載できるCPUでは最高クラスになります。
なぜ「11インチクラス」といった、パソコンのサイズの話が出てきたのでしょうか?
これはCPUが大量の熱を発生するパーツだということと関係があります。
発熱対策をしていないと、発火するレベルの熱量です。
性能の良いCPUのほうが多くの電気を使い、より多くの熱を出します。
デスクトップパソコンやある程度の大きさのノートパソコン(例えば15インチサイズのVAIO S15など)では、パソコン内部の空間も広く(あくまでVAIO S11と比べて)、
発熱対策の空間やパーツ、ファンなどが配置しやすいため、発熱量の大きい、パワーあるCPUを搭載できます。
一方、VAIO S11のように持ち運びやすいコンパクトなノートパソコンでは、デスクトップパソコンに搭載するようなパワーのあるCPUを搭載するのは難しいです。
そのため、通常版に比べてパワーは落ちるかわりに、発熱量が少ないモバイルノートパソコン向けの超低電圧版(CPUの型番の最後は「U」)CPUを搭載しています。
CPUの性能だけで言えば、VAIOの現行モデルでは、VAIO Z(13インチサイズ)ではなくVAIO S15(15インチサイズ)に搭載できるCPUが一番性能が良いです。
11インチのコンパクトな本体に搭載できる中では、最高クラスのパーツが詰まっているのがVAIO S11です。
VAIO S11のカラーは4色展開
VAIO S11のカラーラインナップはブラック・シルバー・ホワイト・ピンクの4色展開です。
2016年11月15日にピンクが追加されました。
VAIO S11ブラック
VAIO S11のブラックは、どちらかといえば灰色に近い黒になります。
天板は強化プラスチックなので、光沢があるのはVAIOロゴ部分だけです。
VAIO S13のブラックのほうが黒く、VAIO S11のブラックのほうが明るい黒になります。
VAIO S11とVAIO S13の比較&使用感をレビュー!
VAIO S11シルバー
VAIO S11の本体はガラス繊維入りの強化プラスチックがベースになっているため、金属的なまぶしい感じはありません。
反射が抑えられたシルバーなので、落ち着いた印象があります。
VAIO S11ホワイト
明るい雰囲気のホワイト。
4色の中で一番明るい印象です。
VAIO S11ピンク
新しく追加されたピンク。
柔らかい雰囲気がありますね。
正直、色については好みだと思うので、とてもさっぱりした書き方になってしまいました(笑)
VAIO S11は格安SIMカードで運用可能
VAIO S11はLTE搭載モデルを選べば、SIMカードによる高速通信が可能です。
通信会社と通信契約は必要ですが、外出先でもスマホのような感覚で通信できるようになるのがポイントです。
無料のWi-Fiスポットを使うときにSSIDとパスワードを探したり、利用時間制限で再度ログインが必要だったりなんていうわずらわしさからはお別れです。
今でもモバイルルーター(ポケットWi-Fi)を使えば、外出先でどこでもインターネットに接続するというような使い方はできます。
VAIO S11+SIMカードを使っているお客様の意見を聞くと、同じようで全然違うんだなと感じました。
どう違うかをリストにしてみました。
モバイルルーターからVAIO S11+SIMカードに移行することでなくなる手間やメリットのリスト
- モバイルルーターを持ち運ばなくて良いので、荷物とコードが減る
- モバイルルーターの電池残量を気にしなくてよくなる
- モバイルルーターの電源を入れる手間がなくなる
モバイルルーターを目の敵にしてしまいました(笑)
もちろん、モバイルルーターのほうが便利な場合もあります。
例えば、VAIO S11だけでなく、他の端末を利用するときはモバイルルーターのほうが便利だと思います。
ただ、モバイルホットスポットというWindows10の機能を使ってインターネットに接続されているVAIO S11をWi-Fiスポットとして利用すれば、他の端末もインターネットに接続させることができます(VAIO Phone Bizもモバイルホットスポットできます)。
VAIO S13 LTE搭載モデルをVAIO Phone BizのMS-TCCで実現してみる
モバイルホットスポットとして利用する場合は多くなりがちな通信データ量に注意が必要です。
些細なわずらわしさがあなたの生産性を下げている!
VAIO S11+SIMカードの良いところは、VAIO S11を開いただけですぐインターネットに接続でき、スムーズに作業に入れるところです。
VAIO S11+SIMカードでの運用のメリットとして上で挙げた項目はそれぞれ些細なことですが、
そんな些細な事に意識や作業、時間を使わなくてよくなるということに魅力を感じるかどうかが、
LTE搭載のVAIO S11を選ぶかどうかの判断基準になるんではないでしょうか?
もちろん、仕事の種類や仕事場の環境などでわずらわしさを感じる頻度も違います。
そこまでかなと思えば、LTE非搭載のモデルを選ぶと、同じ構成の場合5000円安くなります。
どんなSIMカード選んだらいいのかわからないという場合は、VAIO S11 LTEモデルにオススメする7つのSIMカードをまとめたので参考になると嬉しいです。
気になるバッテリー駆動時間は約15時間!
携帯機器ならばバッテリーの持ち具合は気になる項目のひとつですよね。
JEITA測定法Ver 2.0の場合は約15時間を記録しています。
電力消費が大きくなるLTE連続使用時では約8時間(輝度40%の場合で)となります。
新幹線での出張時などではバッテリーのみでLTEや書類作成などがしっかり行えるほどです。
日帰りなら鞄にVAIO S11だけで大丈夫です。
バッテリー持続時間の計測やVAIO S13と比較してみました。
コラム2. Ver.1とは違うのだよVer.1とは!
バッテリーの駆動時間はJEITA測定法というもので、測られたものが掲載されています。
JEITA測定法は、消費者がパソコンを購入するときに、同じ測定法ならバッテリーの比較ができるということで作られたものです。
バッテリーの駆動時間は使い方によって大幅に変動しますが、メーカーの測定方法を同じにすること比較できるようになったわけです。
JEITA測定法 Ver. 1.0は2001年に制定されました。
2001年から使い始めた測定法をつい2、3年前(2014年ごろ)まで使っていたのです。
いい加減、実態とかけ離れすぎてきたということで、2014年に制定されたのがJEITA測定法Ver. 2.0です。
Ver1.0と比べて検査内容が厳しくなっています。
Ver1.0のときは、実際のバッテリーの駆動時間は、カタログのバッテリー駆動時間の7割くらいのイメージでしたが、
Ver2.0になってからは、カタログのスペックと実際の駆動時間はほぼ同じくらいだと思っています。
もちろん、画面の輝度を最高にして、動画を見続けるというような使い方をすると、カタログの値よりも早く電池はなくなります。
輝度は50%くらいの状態で、一般的な使い方なら、カタログのバッテリー駆動時間くらいは使えると思って良いでしょう。
豊富な接続端子類と注意点
これだけボディサイズ小さくて薄いのならインターフェースが手薄なのでは??
という疑問も生まれてくるかもしれません。
しかしVAIO S11の両サイドには接続端子がぎっしり詰まっているんです!(チョコか)
ほんと余分なスペースを一切カットした結果なのでしょうね。
USB3.0端子2つつに加えて、最新のUSB3.1 Type-C端子も1つ搭載しています。
もちろん、Type-C対応の製品でないと繋げる事はできないのですが、今後の需要を考えると、ありがたい搭載です。
1本のケーブルで様々な機器とのリンクができるのがUSB Type-Cの魅力です。
上の画像のような環境を組めば、VAIO S11だけでデスクトップとモバイルノートの二刀流マシンに(大谷翔平もびっくり)できます!
外出先ではVAIO S11単体で。
帰ってきたら、ハブとつないでデスクトップ環境に。
良さそうですね!
ちょっとした未来を感じます。
HDMI端子は非搭載
USB Type-CとVGA端子(アナログRGB端子、ミニD-sub15ピン端子)を搭載しているからか、HDMI端子は搭載されていません。
HDMIを搭載せずにVGA端子を採用しているのは現在のノートパソコンでは珍しい構成です。
HDMIを利用したい場合は、VGA→HDMIまたはUSB Type-C→HDMIなどの変換コネクタを利用する必要があります。
こ、これは?!凄すぎるボディの堅さの秘密
やめてあげてーとなってしまうようなこの動画は、VAIO S11の品質試験の様子です。
やはり持ち運びが多くなると振動・衝撃によるデータ破損や本体破損が気になりますよね?
VAIOはビジネス向けに比重を置いているので、堅牢性などもかなり重要視している印象です。
仕事に使っているパソコンだと、何かの拍子に故障してデータが飛んでしまったりすると、すべての仕事が止まってしまうこともあると思います。
そういった事態をなるだけ防ぐために、仕事道具にはある程度の頑丈さや耐衝撃性を求めたいところです。
パソコンは精密機械なので、丁寧に扱う必要のある道具ですが、VAIO S11がこれだけの品質試験を受けているとなると安心して使えますね。
ソニーストアで購入シミュレーション
VAIO S11の購入・検討にはソニーストアのオーナーメイドを使うのがオススメです。
ソニーストアではVAIOの各パーツを選択できます(いわゆるBTO,注文生産方式)。
購入ページを使って、シミュレーションすることができます(間違ってカートに入れるボタンを押してしまってもすぐ購入となるわけではないのでご安心を)。
自分自身でスペックと価格を調整できるのが良いところです。
自分の欲しいスペックが一体いくら?なのかというのがその場でシミュレーションしてすぐ確認もできるのはとても便利です。
記事を書くときはいつも使っています。
>>ソニーストア「VAIO S11」製品情報ページ
↑VAIO S11は購入ページがLTE搭載モデルと搭載CPU毎に分かれているので、製品情報ページから購入ページを選んでください。
カスタマイズってなんか難しそうという方へ
すでに構成が決まっている「すぐ届く VAIO」(旧速配モデル)から選ぶのが簡単です。
また、VAIO S11のカスタマイズについて解説した記事もあります。参考になると嬉しいです。
VAIO S11は2017年9月に新モデル(2017年秋モデル)が発表されました。これまでのS11を強化し「新たなLTE」を搭載した話題のモデルになっています。最新モデルはソニーストアで販売中。
2017/09/26
VAIO S11は2017年9月に新モデル(2017年秋モデル)が発表されました。これまでのS11を強化し「新たなLTE」を搭載した話題のモデルになっています。最新モデルはソニーストアで販売中。