2016年モデルVAIO Zシリーズレビュー!世代最高クラスのスペックを誇る「名品」
2016年モデルのVAIO Zシリーズ(VJZ1311・VJZ13B1)のレビューです。
VAIO Zシリーズは13インチと持ち運びやすいサイズながらも、非常に高水準なスペックを両立しているのが特徴です。
仕事道具にはちゃんとお金をかけたいと考えている方には、かなりオススメのシリーズになります。
VAIO Zシリーズにはフリップモデルとクラムシェルモデルという2種類が用意されています。
- タブレットしての利用やプレゼンにも利用しやすい変形するフリップモデル
- 通常のノートパソコンとして使うクラムシェルモデル
フリップモデルは通常のノートパソコンの形から、タブレットやプレゼンモニターと3種類の変形パターンがあります。
クラムシェルモデルは、いわゆる普通のノートパソコンと同じ構造になっています。
ベースとなる部分は同じなので、一緒に解説していきます。
それぞれのモデルについては「フリップモデルとクラムシェルモデルについて」という項目にまとめてあります。
モバイルノートとしてはお世辞抜きに高性能
TDP28Wの高性能CPUを搭載
VAIO Zに搭載可能なCPUは2種類です。
- Core i7-6567U
- Core i5-6267U
一般的なモバイルノートに搭載されるCPUよりもランクが違うものになります。
同世代のIntelのCPUを性能順に並べると基本的には
(低)Core i3<Core i5<Core i7(高)
となります(かなり簡単に説明しています)。
ただ、VAIO Zに搭載されているCPUはランクが上のもので、
Core i5を選んでも、一般的なノートパソコンに搭載されるCore i7の性能を超えるほどです。
なぜ同じCore i5やCore i7のCPUなのにVAIO ZのほうがCPUの処理能力が高くなるのか?
それは、VAIO Zに搭載されているCPUのTDPは28Wなのに対し、
一般的なモバイルノートパソコンのCPUのTDPは15Wだからです。
TDPとは?
TDPというのはThermal Design Power(サーマルデザインパワー)の頭文字をとった言葉で、
熱設計電力などと訳されています。
TDPはプロセッサー(CPU)の最大放熱量の数値になります。
CPUは一生懸命動くと大量の熱を発生します。
TDP15Wだと15Wまで熱くなっても大丈夫なように設計されています。
TDP28WのVAIO Zは約2倍の28Wまで大丈夫なように設計されているわけです。
放熱できる限界量が通常の2倍ということは、その分CPUも全力で活動しやすいことを意味します。
TDP28WのCPUはホイホイ載せられる代物ではない
TDP28WのCPUを載せるということは、大量に発生する熱に対応できる設計になっていないといけません。
しっかりと放熱できる設計でないと、発火するからです。
13インチという持ち運びしやすいサイズのノートPCでTDP28WのCPUを搭載したパソコンはかなり少ないです。
グラフィックスはIntel Iris Graphics 550
Core i7-6567UとCore i5-6267Uに内蔵されているグラフィックスは
Intel Iris Graphics 550です。
TDP15WのCPUに内蔵されているグラフィックスよりもIntel Iris Graphics 550のほうがランクが上です。
Intel Iris Graphics 550はインテル社いわく「これこそ最高品質です」というほどの自信作です。
実際、Intel Iris Graphics 550は、一般的なノートパソコンに搭載されるIntel HD Graphics 520と比べて、画像処理の能力が高く、高速キャッシュメモリが搭載されているのがポイントです。
高速キャッシュメモリは、画像を処理する際の一時保管場所のもので、処理能力に大きく影響していきます。
動画や画像の閲覧編集はもちろん、CADソフトの利用などにもポイントとなる部分です。
SSDは第3世代ハイスピードプロSSDを選択可能
データを保存しておく場所であるストレージ。
以前はHDD(ハードディスク)が主流でしたが、高スペックのパソコンはSSDが主流になりました。
SSDは大容量のUSBメモリのようなものと考えておけば大丈夫です。
SSDはHDDのような機械の部分がないため、データへのアクセスがかなり高速です。
SSDというだけで高速ですが、VAIO Zには第3世代ハイスピードプロSSDを選択可能です(*)
SATA接続のSSDと比較すると約6倍速いです。
HDDと比べると、おそらく20倍くらいの違いがでると思います。
もちろん第2世代ハイスピードSSDでも十分速いです。
ただ第2世代ハイスピードSSDの価格+5000円で第3世代ハイスピードプロSSDに変更できるので、第3世代ハイスピードプロSSDがオススメです。
第三世代ハイスピードプロSSDの場合、選択できる容量の上限は1TB(!)になります!
(*)2016年11月15日から選択肢として増えました。容量も1TBが選択できるようになりました。
高級感と剛性の高さをあわせもった筐体
Zシリーズは、CPUやストレージなどスペックの高さに思わず目がいってしまいますが、注目ポイントはスペックだけではないんです。
外観や筐体にも注目ポイントがあります。
VAIO Zの筐体は、アルミニウムとカーボンで構成されています。
天板やキーボード面をアルミニウムにすることで、ふれたときの感触が少しひんやりとしていて気持ち良いです。
さらにその他部分はカーボンを利用することで、軽さと剛性の高さを実現しています。
剛性の高さを感じる筐体
持ち運びするパソコンとしては軽いほうが良いと思いますが、軽ければなんでもいいというわけでは無いですよね?
個人的には、ノートパソコンの角を持った時に少したわむ感じがあるとちょっと嫌です。
その点VAIO Zシリーズは、キーボードの端を持ったとしてもビシッと直線を感じられます!(笑)
対角線がすべてイメージする場所にある感覚が手でわかります。
VAIOの開発者の方がこっそり(?)こだわっているポイントのひとつなんじゃないかと思います。
超高解像度のディスプレイ
解像度はフルHDを通り越して、WQHD解像度の高解像ディスプレイを搭載できます。
その解像度は2,560×1,440ドット(フルHD 1920×1080)
2010年ごろから27インチ以上の比較的大きなディスプレイに搭載されている解像度の種類です。
その情報量と同じものが、13.3型ワイド画面上で表示できます。
写真などにはいいのですが、ブラウザなどをWQHDで表示すると字がかなり小さくなったりします。
コントロールパネル→デスクトップのカスタマイズ→ディスプレイと進み、「特大」「大」「中」「小」を切り替える事で、拡大具合を変えることが出来ます。
「小」(100%)を選ぶと、WQHDの解像度のまま表示できます。
「中」や「大」で使った場合は、画面の情報量的には少なくなりますが、
その分、画面の表示は高精細になります。
一味違う勝色ダブルアルマイト仕様
これはソニーストアのオプションになりますが、もともと天板にアルマイト処理がされているところにもう一度アルマイト処理することでVAIOロゴがカッコよく美しくなります!
勝色ダブルアルマイト仕様については、VAIO Z限定 ”勝色ダブルアルマイト仕様”の全貌!に、いろんな角度から撮影したロゴ部分の写真を掲載しているので参考にしてください。
アルマイト処理についても上の記事で解説しています。
勝色ダブルアルマイト仕様は、カスタマイズモデル(VAIO OWNER MADE)にて、Core i7+メモリー16GBを選択時のみ選択可能なので注意です。
フリップモデルとクラムシェルモデルについて
新たなスタイル!フリップモデル VJZ13B1
フリップモデルはVAIO Z特有のスタイルで、画面を反転させることでVAIO Zだけのいろいろな使い方ができます。
仕事で使うときにはPowerPointやPreziなどのプレゼン画面を商談相手が見やすいように変形することが可能です。
タブレットと違って、VAIO Zだけで自立してくれるので両手が空くのもポイントです。
プレゼンに使うときは、画面に連動してスピーカーのLR(左右)出力も自動で切り替わるので、面倒な設定なく画面を回転させるだけで環境のセッティングはOKです!
さらにタブレットのようにもなるので、イラストを描いたり、デジタルノートのようにも使えることができます。
カメラも搭載されているので、タブレットのように写真を撮影できます。
デジタイザースタイラスペンを使えば、建築や金型などの設計図などに直接指示を書き込んだり、VAIO Zのカメラで撮影した売り場の写真に直接文字を書き込んで、売り場の改善を指示するなどといった使い方もできます。
もちろん、タブレットでも似たようなことができますが、VAIO Zフリップモデルは高性能PCなので、ワードやエクセル、PDFはもちろん、3Dデータなどの閲覧や編集もできます。
一つの端末で完結するところが便利なポイントですね。
ただ、回転して変形するという構造上、天板には線が入ってしまいます。
線と重ならないようにVAIOロゴの位置は天板中央下になります。
>>ソニーストア「VAIO Zフリップモデル」購入ページ
↑パーツのシミュレーションができます。
言わずと知れたスタンダードスタイル!クラムシェルモデル VJZ1311
クラムシェルモデルは、いわゆる普通のノートパソコンと同じ構造です。
タブレットになるようなギミックがないのと、タッチパネル非搭載の分、フリップモデルよりも安く設定されています。
- 変形させて使う場面がなさそう
- タッチパネルは必要なさそう
- 少しでも価格を下げたい
- 天板に線が入ってしまうのがはデザイン的に嫌
- VAIOロゴは天板中央が良い
上記どれかに当てはまる場合はクラムシェルモデルを検討する方が良いですね。
>>ソニーストア「VAIO Zクラムシェルモデル」購入ページ
↑パーツのシミュレーションができます。
VAIO Zシリーズの買い方
VAIO Zシリーズに限らず現在のVAIOの購入方法は大きく分けて以下の3通りです。
- インターネット通販サイト ソニーストア
- ソニー直営店舗 ソニーストア銀座・名古屋・大阪・福岡天神
- 全国のe-ソニーショップ(一部の量販店含む)
誰にもせかされずにゆっくり考えたい場合はソニーストアのシミュレーションを使って買うのがオススメです。
上記のページで搭載したいパーツを選んでいくと、自動的に金額が計算されて、すぐに合計金額がわかります。
そのまま購入したい場合は、購入手続きへ進めば購入できます。
ただ、どういう風にパーツを選ぶのかは実際悩ましいですよね?
というわけでカスタマイズガイドを作りました。
ソニーストア VAIOカスタマイズガイド Z フリップモデル編
ソニーストア VAIOカスタマイズガイド Z クラムシェル編
2016/11/18